虹色パウダー
淳平は、深いため息をついた。
そして、少し背伸びをして、涼太の肩に自分の肩を当てた。
「本当は殴りたいけど……」
淳平は人懐っこい笑顔でそう言って、涼太を安心させた。
淳平は、澄み切った青空を見上げた。
「俺、涼太に負けねぇから。桜子と付き合うのは俺だから」
淳平がそう言うと、顔を上げた涼太が少し笑った。
「淳平、ありがとう」
涼太は、淳平の目をしっかりと見つめた。
「涼太とは、サッカーでもライバルだし、桜子のことでもライバルになっちまったな」
淳平が差し出した右手を涼太はガシっと掴んだ。
男の友情ってかっこいい。
僕にもいつかこんな友達ができるだろうか。
僕は少し胸が熱くなった。