虹色パウダー
涼太の隣にちょこんと座る桜子。
桜子の携帯の待ち受け画面は、涼太のサッカーしている姿だった。
しかも、小さい。
遠くからこっそり撮った写真。
ちょうどシュートをした瞬間のチョーかっこいい涼太なのだ。
「ちょっと待ってね」
慌てて、待ち受け画面を変更しようとした桜子。
「そのままでいいし!!」
涼太は、桜子の手の上の手を乗せた。
「いいの?」
「別に……いいよ」
涼太、嬉しかったくせに。
「てか、そんな小さかったら誰だかわかんねーだろっ!一瞬淳平かと思っただろ」
「わかるよ!!どんなに小さくても涼太はすぐわかるもん」
桜子は言い終わった後、自分が言ったことを思い出したように真っ赤になった。