虹色パウダー
「私の気持ちは…… 私から言おうか?」
「どうすればいいのかな。でも、俺…… 女子と付き合う気とかねぇんだけど」
袖を肩までめくりあげた涼太。
「え…… じゃあ、涼太が付き合う気になるまで待ってる」
桜子は、一瞬寂しそうな顔をした後、笑顔を作った。
「ばーか。今さら無理だよ。もう、お前のこと彼女って思ってるし」
桜子は、涼太の言葉を聞いて、顔をひざにくっつけてしばらく動かなくなった。
「おい。聞いてる?どうしたんだよ」
涼太が桜子の肩に手を乗せて、肩を揺らした。
「彼女って…… 言った??」
顔を上げた桜子は、目を潤ませていた。
「言ったけど……もしかして嬉しかったの?」
「うん。嬉しい!!!」
桜子は素直でいい。
かわいい。