虹色パウダー
涼太は、ベンチから腰を上げて、桜子と体が当たるくらいの場所へ移動した。
寄り添ったふたり。
「俺の彼女になりたい?」
「……」
桜子はコクンと頷いた。
「夏休みまでには淳平に話すから。それまで待ってて」
「……」
桜子はまた無言で頷いた。
きっと照れている。
あまりに密着しているから。
「おい。どうした?」
「……」
心配そうに涼太は顔を近づけて、桜子を見た。
近付いたらだめだって。
また桜子が緊張する!!