虹色パウダー
男の友情
夏休みがやって来た。
僕は日に日に淳平が好きになっていた。
淳平は、何事もなかったように涼太に接し、涼太が遠慮しないように、自分から桜子の話題を振ったりしていた。
「お前は桜子とデートでもしてろ!!!」
夏休み初日のサッカー部の練習中。
淳平のボールを奪ってゴールを決めた涼太に、淳平が言った。
練習試合では、いつも淳平と涼太は違うチームになる。
それだけ2人は実力があるってことだと思う。
夏の大会に向けて、どのクラブも真剣モードになっていて、特にサッカー部の熱気はすごかった。
噂で聞いた。
サッカー部の夏の大会に、1年生から誰かがレギュラーに選ばれる。
噂好きの女子によると、選ばれるのは……涼太と淳平のどちらかだと言う。
人気も実力も、この2人は完全にライバル。
辛いけど、恋も。