虹色パウダー
練習が終わると、涼太が淳平に声をかけた。
「淳平、一緒に帰らない?」
「何だよ。気持ち悪い」
淳平、きっと予感してる。
涼太から何かを聞かされるってこと。
なかなか帰る用意をしない淳平。
聞きたくないよね。
涼太は、いつもなら早くしろと怒るところだけど、今日は黙って淳平を待っていた。
校門を出て、2人はコンビニに立ち寄り、サッカー雑誌を読んだ。
涼太も、言い出しにくいんだと思う。
桜子の話題を切り出すには勇気がいる。
サッカーの話をしながら、時間だけが過ぎていく。