虹色パウダー
「俺、桜子のこと好きだから。良かったら、付き合ってもらえませんか」
お互いの気持ちを伝え合ってはいるのに、こうしてちゃんと告白をする涼太は男らしいと思った。
「涼太…… 私も涼太のことずっと好きだった。彼女にしてください」
僕は目をそらす。
夕暮れに染まる公園のベンチ。
ふたりの影が重なった。
涼太と桜子はキスをした。
キスの後、5分以上の沈黙があった。
「淳平に話したから。アイツの分まで俺とお前は幸せになろうな」
「うん。話してくれてありがとう。辛かったよね?」
涼太は、俺よりも淳平の方が辛いんだと言った。