虹色パウダー
高校1年生は、大人じゃない。
でも、子供じゃない。
好奇心や、興味本位のキスじゃない。
しっかりと相手を想っている本気のキス。
このふたりが結ばれるまで、僕は何もできなかった。
僕がいなくても、きっと結ばれていた。
僕は、ただ桜子と涼太が好きで、ここにいるみんなが好き。
だから、この場所から離れたくなかったんだ。
僕がそばにいてあげなきゃって最初は思っていたけど、僕なんか必要ないくらいに、桜子は勇気のある女の子だった。
僕の方が、何度も背中を押された。