虹色パウダー
その方向へ向かううちに、僕は気付いた。
虹色学園??
どうしてだろう。
心が弾み、スピードが上がる。
やっぱり戻りたかった。
まだまだ暑いのに、空だけは秋の訪れを感じさせた。
細い真っ白な雲が、青空で寝そべっている。
懐かしい場所。
大好きな虹色学園。
僕は校門の上に座り、SOSの送り主を探した。
いくつもの方向からSOSが感じられて、僕は迷った。
教室から、体育館から、中庭から……
まず僕は教室へ向かった。
まだ数人しか登校していない1年の教室。1年1組の教室は、カーテンが閉まったままで、蒸し暑かった。