虹色パウダー
壁に貼られた美術の時間に書いた自画像。
休みの間に、先生が貼ったものだろう。
窓際の席で、ため息をついている男子を見つけた。
茶色いというよりは金髪に近い髪の色をした見慣れない男の子。
僕はその子の机の上に座り、金色の髪に隠れた顔を見た。
……淳平?
目を疑った。
僕がいない間に、何があったと言うんだ?
それに、この時間いつもなら部活をしているはず。
淳平は、伸びた前髪を人差し指で揺らしながら、机の上に足を乗せた。
僕の知っている淳平ではない。
鋭い視線と、だるそうな表情。