虹色パウダー
「おい、日向丘!!あれ、何とかしろ!お前のせいだから」
先輩の怒鳴り声が聞こえた。
部室から出てきたのは、涼太!!
制服に着替えている途中だったようで、上は制服のシャツ。
下は、サッカー部の半パン姿。
何とも言えず、似合っているその格好。
髪型は、あの頃よりも少し伸びていて、日に焼けて茶色っぽくなっていた。
朝の太陽の光を浴びた髪。
その中にキラキラと光る汗が見える。
「あの、迷惑なんで……すいません」
ペコッと頭を下げた涼太に、そこにいた女子たちは申し訳なさそうな顔をした。
その後に、にこっと笑った涼太。
「ほんと、すいません」
その笑顔に、女子たちはすっかりヤラれてしまったようだ。
キャーキャー言いながら、校舎の方へと走り去った。