虹色パウダー



油断していた。



俺は、涼太は「サッカー」だけを愛している男だと思っていた。




サッカーのことばっかり考えていて毎日朝から夜まで練習ばかりしているくせに、ちゃんと女のことも考えているなんて。


ずるいよ、涼太は。




よりによって、どうして俺の惚れた女を好きになったんだ?





樋渡桜子。





ひまわりみたいに、いつも明るい笑顔を振りまく女の子だった。


クラスの中でもリーダー的存在で、桜子は目立っていた。


俺は、いつしか桜子を目で追うようになっていた。


授業中、休み時間、

いつも桜子を探していた。





話しかけられるたびに、俺の胸はビクンと波打った。



今まで彼女とか何人もいたけど、こんなドキドキは味わったことがない。






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