虹色パウダー



「日向丘!!どうした?」




桜子が名付けた『トボ助』が俺に声をかけた。




「何でもないっす」



あれ以来、トボ助は桜子にちょっかい出さなくなった。



一安心。



「じゃあ、ちゃんと授業聞きなさい」


トボ助は俺をにらむ。



桜子。


いいのかな?



進んでも。



一歩前に進んでも大丈夫なのかな、俺達。





どうしても今したいわけじゃないけど、もしも桜子が同じ気持ちでいてくれるなら……
一歩踏み出したい。



初めてだし、不安もあるけど。


こんなにも好きだと思える人と初めてを迎えられるって、すっげー幸せだなって思うんだ。




< 264 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop