虹色パウダー
友達
桜子は日記をつけていた。
だから、僕は桜子のことをいっぱい知ることができた。
桜子は、社会の授業中に手帳を出し、日記を書き始めた。
『やっと桜が咲いた。やった―』
やっぱり名前が桜子だから、桜が好きなんだね。
『まだ友達ができない。不安・・・・・・』
そうか。
高校は違う中学の人が集まってくるから、このクラスに友達がまだいないのか。
『やっぱり引越しって嫌だな』
引越し?
高校入学と同時にどうやら引越ししてきたらしい。
『でも、セブン君に会えたからいいの!!』
もしかして、セブン君っていうのは背番号7の涼太のこと?
桜子は、涼太の名前も知らないのか?
僕はてっきり、中学からずっと思い続けた片思いの相手なんだと思ったよ。
だって、すごく好きなんだなって伝わってきたから。