虹色パウダー




僕の頬に流れた涙がパウダーに乗り、みんなの元へ降りていく。



キラキラ光る雪のようなパウダーを見て、みんなの顔がどんどん笑顔になる。





ばいばい。

みんな。



僕、離れてもみんなが大好きだから。




ありがとう。






その時、目の前に広がる虹に気がついた。





虹。


ずっと見たいと思っていた虹。



妖精学校で噂になっていた美しい虹。


想像以上の美しさだった。






僕は虹をくぐる。



桜子は、大きな虹を指差して飛び跳ねていた。



僕の涙が虹を作った。


僕の涙と僕のパウダー、そして、みんなの優しさから生まれた奇跡の虹……



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