虹色パウダー
涼太は、もうすでにクラスの人気者になっていた。
涼太は、ブレザーを脱ぎ、ストライプのシャツ一枚になっていた。
肘までシャツをまくり上げ、鍛え上げられた筋肉が見えていた。
机の上に腰掛けた涼太の胸元には、しっかりとサッカーボールが抱かれていた。
「ヘイ!涼太」
教室の隅っこから声が聞こえ、涼太はボールをポーンと蹴った。
抜群のコントロールで・・・・・・
キャッと声をあげた女子も、涼太のコントロールの良さに頬を赤らめた。
あぁ、またライバルが増えた。
涼太は、たくさんの視線を浴びていることに気付いていない。
無防備にかっこいい仕草を繰り返し、僕をやきもきさせるんだ。