虹色パウダー
トボ助
少し落ち込み気味の僕は、トボトボと歩きながら1組へと向かう。
その途中、僕と同じようにトボトボと歩く後ろ姿に出会った。
どうやら先生のようだ。
背中を少し丸めて、ため息をつきながら角を曲がる。
ちょっとつけてみよう。
僕はその先生を『トボ助』と呼ぶことにした。
トボ助は、トボトボ歩きながら、社会準備室へ入って行った。
トボ助の年齢は、推定35歳。
きっと独身。
性格は、少し内向的。
「あ~!!疲れた!」
社会準備室に入った途端、トボ助は大声を出した。
そして、勢い良くソファに座ると携帯電話で誰かにメールを送っていた。
盗み見してごめんなさい。
【君のいない高校はさみしすぎる】
トボ助のイメージがガラっと変わる。
送り主は、どうやら今年の3月にこの高校を卒業した生徒らしい。
トボ助のくせに、生徒に手を出すなんて!!