虹色パウダー
交換日記
僕は今日も校門の上からみんなを見つめる。
4月を半分過ぎた頃から全生徒の顔を覚えることができた。
同じ学校にいるのも悪くない。
僕はささいなトラブルを日々解決しながら過ごしていた。
好きな先生が違う部活動の担当になって泣いている生徒もいたし、
好きな先輩が留学することになって思いきって告白した子もいた。
僕の桜の香りパウダーは大活躍。
みんな勇気を出して前に進んでくれた。
桜子と涼太は……
相変わらずの関係だ。
僕から見れば、ふたりには何の接点もないように見える。
桜子はいつ涼太を好きになったんだろう。
涼太の何を知っていると言うのだろうか。