虹色パウダー


桜子と涼太が、入学後初めて顔を合わせたのは、僕が交換日記を見てから1週間後だった。



「桜子食べすぎだって~」




サッキーの声が廊下に響く。



「だって我慢できないもん」


10分の休み時間にパンを買いにいく3人。


桜子は朝に買ったパンをもう食べてしまったらしい。


お腹が減るのは健康な証拠。


「おばちゃ~ん!!メロンパン3つちょうだい」



すっかり購買のおばちゃんとも仲良しになっている桜子。


桜子の笑顔はみんなを幸せにする。



「じゃあ、あと1時間頑張ってね」



おばちゃんから受け取ったメロンパンを制服のお腹に忍ばせた桜子は、そのまま全速力で走り出す。




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