虹色パウダー



「また来るかなって思ってたのに……」



涼太は、スーパーボールを床に落とし、跳ね返ってきたボールをまたキャッチする。




「え……」



「いや、何でもない」




涼太はスーパーボールをもう一度床に投げつけた。



そのボールは、涼太の狙い通り、桜子の手へと飛んでいく。




「ひゃっ!!」



「あはははは」



ボールに驚いた桜子は、もっと真っ赤になった。


でも、とんでもなくかわいい笑顔になった。



さっきまでの緊張した顔もかわいいけど、やっぱり笑顔が素敵だから。




涼太、しっかり見てくれ。

桜子の笑顔。






< 69 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop