虹色パウダー
カラオケは、みんなが1曲ずつ歌い終えたところで時間になった。
延長したいと言うサッキーと淳平を、弘道がなだめていた。
「また来ればいいだろ?今日はもう終わろうぜ」
なかなかのイイ男。
弘道も僕の中ではポイントUPだ。
桜子は歌がうまかった。
僕は誇らしかった。
桜子が素敵な一面を見せるたび、僕は何とも言えない気持ちになった。
親心っていうのかな。
僕はカラオケBOXの中にクリームソーダのパウダーをふりまいた。
願いはひとつ。
『みんながいつまでも仲良しでいられますように』