きみどりの魔法
夏になっていきなり現れた彼を見続けるうちに、
もう一ヶ月たって、
雨の多い月になった。

見てるだけじゃ我慢できなくなった。

話してみたくなったの。

雨の日は、彼は公園にいなかった。
わたしはちょっぴり寂しくて、
でも、時々見る彼の背中が愛おしく思えた。

友達に、いわれた言葉。
「いつも見てるだけって、それも恋のひとつだと思うけど・・・
もっとがんばってみれば??
ストーカーにはなんなよ??」

ストーカーって!! そんな気持ちじゃないぃ;;

だから、今日こそ、一歩踏み出してみる気持ちでいた。
彼の絵を、もっとちゃんと、見てみたかったから。
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