男性不妊と宣告されて~不妊治療闘想記~
第11章 TESEまでの日々
5月に受ける検査の名前はTESEと言う。読み方はそのまんま「テセ」
TESEにもいろんな種類があって、その中でも一番重度な場合に使われるMD-TESEと言うのが今回の手術。
5月まで、出来る事は何でもしたい。
不妊治療で使える医療ローンとかそういうものが存在するのかも知りたいし、少しの金額とは言え不妊治療費の助成も申請しなければ。
リュウジには亜鉛のサプリメントを買った。
精子を増やす効果があるらしい。
1匹でも見つかれば顕微授精は可能。
でもより多い方がいい。
たった1匹を顕微授精させたとしても、それが正しく授精し、成長して、受精卵になるとは限らないから。
無事に受精卵になったとして、ちゃんと着床してくれて育つかどうか、全てを考えるとやっぱり20~30%
0の可能性は否定できないけど、見つかるのなら少しでも多い方がいい。
本当はタバコも……良くないんだけどな。
呟いてみるものの、残念ながらその声はリュウジの耳を通り抜けてしまっているようだ。