男性不妊と宣告されて~不妊治療闘想記~
調べた結果、私達の望む制度は「特別養子縁組」と言うらしい。
そしてそれは……想像をはるかにこえるぐらい難しいものだった。
これまでは、いわゆる施設にいる子供……は親になってくれる人を待っているんだと思ってて。
でも実際は……
施設で育っていたにせよ親権は親が持っている場合が多い。
それらの子は「親」に「施設」へ「預けられている」という状態になる。
当然「親」がいるんだから私たちが勝手に育てます!なんて訳にはいかない。
つまり、親が手放す事に合意をしていて、尚且つ厳しい審査をくぐりぬけて、順番を待って……初めて天使を迎えられるのだ。
親にならなくても育てるだけで籍にさえこだわらなければ短期の里親になる事は出来る。
これは親が変わらないのだから比較的迎えられる可能性は高い。
でも、いつかは実母の元へ帰って行ってしまう。
リュウジとも話し合った結果、これは私たちには無理だろう……そう思った。
私もリュウジも情が移りやすい。一度可愛がってしまったら手放すのはどれだけ辛い事か。
それだったら、大変でも特別養子縁組で二人の苗字の子供が欲しい!
同じ戸籍に家族として入りたい!!