TнE ИeχΤ ΟF DеАтн
ごたついてるくせに 自分以外には無関心な人の群れを

ゆっくり俺は見回す。

ふと 反対側のホームに目をやると


今時 珍しい 三つ編みの女の子と視線がぶつかった。


何だか眩しい位に白い肌をしている…


…って言うか…青白いと言っても過言じゃない。


〈何だ?〉


彼女は向かいのホームから

俺をじっと見詰める。

遠目でも判る。

結構…いや…


かなりの美少女だ。


〈あんな可愛いコ この時間に見た事無いな…〉


そんな事をぼんやり考えていたが
突然 彼女の体が

グラッと揺れた。


そして俺の目を見据えたまま

こちらへ手を伸ばしながら


うつ伏せで線路へと倒れ込んでいった…


彼女の倒れる様は とてもゆっくりと見え
まるでコマ送りのようだった。


ざわめきは歪んだ音を立てながら
俺の耳から脳内を侵していた。


彼女は完全に線路に落ち

助けを求めるかのように、こちらに向けて白い手が空を掴もうともがいていた…

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