ありがとう

玲の話によると先輩達からいじめられていたのはずっと前かららしい。

急に目のカタキにされたらしい。

それから何度かいじめを受けてきた。


でも、誰にも相談しなかった。

嫌・・・できなかった。


今はみんな自分のことで精一杯な時期。

勉強、夢、恋愛などでみんな自分のことで一杯なんだ。

そんな人たちに相談なんかできない。

そう玲は思っていたんだ。



玲・・・。

玲はこんなに思いやりがある人なのに・・・。

どうしてこんなことになっちゃったんだろう。



『玲。安心して。これからは私がついてるから』

これが私の精一杯の言葉だった。

玲は私が守らなきゃ。助けなきゃ。


あの時は本気でそう思ってた。


玲は・・・。

泣いてたね。私の胸の中で、大きな声で。


私も涙が溢れたよ。

『頼ってくれてありがとう』

そんな気持ちで溢れたよ。


でも、私最低だよね。

玲をこれからあんなに傷つけて・・・。



玲・・・。

あなたは今、私を恨んでますか?

< 7 / 10 >

この作品をシェア

pagetop