チロル
◆動きだした時間―歩いた道。
それから、蓮の事を全て忘れて夏と一緒に暮らそうと思った。
でも、夏は「蓮の事も全て抱えたまたでいいから俺の所へ来い。」
一番最初に蓮にその言葉を聞きたかった。
その時は嬉し涙と悲しい涙の二つの涙を流した。
大丈夫。
もう忘れられるから。
夏と一緒に歩いて行こう。
決意ができたのは、蓮の時間が止まって14年後、アタシが24年の時間を過ごした時だった。