まりぉchanの秘密。
「どう…って、聞くまでもない顔してるな。」
近くに居た巳來お兄様があたしを見て言った。
「いいの。拓也が満足できるなら…」
中森が、それで笑顔になるなら…それでも、たとえ離れても構わない。
「そっか。それならいいけど。」
巳來お兄様が向きを転換して歩き出そうとしたとき、
トゥルルルルル…―――
あたしも巳來お兄様も肩がビクッっと上がった。
び…びっくりするなぁ…こんなタイミングの悪いときに。
誰よ、今一番出たくない気持ちなのに…ある意味電話恐怖症だよ。
「はぃ。」