まりぉchanの秘密。
「だからね。中森から執事になるって聞いた時、ここがギューって痛くなったの。」
そう言って、真莉乃は自分の左胸の少し上を指差した。
そこは、藤田の痕のつけられた場所。
憎い、記憶がじわりと蘇る。
「大丈夫だよ、真莉乃。俺がいる。」
ダメだ、抑えが効かない。真莉乃を好きな気持ちがどんどん溢れ出てくる。真莉乃には彼氏がいるのに。
「あたしね、健伍が好き……」
え?俺が、好き?
俺は耳を疑った。