まりぉchanの秘密。
「あ、真莉乃さん、大丈夫?」
目の前には保健の山下先生の顔があった。
「あの……」
「あぁ、真莉乃さん廊下で倒れてたんだよ?すぐに中森くんが教えてくれたから良かったけど…」
中森が……
そう思うと、胸のあたりがチクンと痛んだ。
なんだろう…
胸が痛い……
「中村!!大丈夫か!!」
担任の先生が駆け付けてあたしを心配してくれた。
先生と話し合った結果今日は家に帰ることになった。
「真莉乃!!……お嬢様。」
迎えは健伍が来てくれた。
学校ではさすがに呼び捨てにできないらしく、いやいやながらも「お嬢様」を棒読みでつけた。
「なんか、昨日からおかしいんだよねぇ…」
帰り途中の車の中でふと、そんなことを口走っていた。