まりぉchanの秘密。





「あ、真莉乃さん、大丈夫?」





目の前には保健の山下先生の顔があった。







「あの……」







「あぁ、真莉乃さん廊下で倒れてたんだよ?すぐに中森くんが教えてくれたから良かったけど…」






中森が……
そう思うと、胸のあたりがチクンと痛んだ。



なんだろう…
胸が痛い……






「中村!!大丈夫か!!」





担任の先生が駆け付けてあたしを心配してくれた。
先生と話し合った結果今日は家に帰ることになった。




「真莉乃!!……お嬢様。」




迎えは健伍が来てくれた。
学校ではさすがに呼び捨てにできないらしく、いやいやながらも「お嬢様」を棒読みでつけた。





「なんか、昨日からおかしいんだよねぇ…」





帰り途中の車の中でふと、そんなことを口走っていた。




< 164 / 274 >

この作品をシェア

pagetop