まりぉchanの秘密。







「なにが?」





健伍はそんなあたしのひとりごとにも気づいたらしくちらっとあたしを見ながら聞いた。





「なんか……」





最初、このことを健伍に言った方がいいと思ってた。
仲間が多いほうが安心する…というか。安心感がある感じ。




「まぁ、いいや♪今日のおやつはー?」




はぁ?と怪訝そうな顔を一瞬した後、今日のデザート…と考えていた。

あたしは、そんな横顔をまじまじと見ていた。



なんであたし、こんなにかっこいい人と付き合わなかったんだろう…


「そうだ!!今日はプリン………って、なに?」




あたしは健伍の顔を眺めすぎたのか、健伍が考え終わるまで見てしまっていた。



そのことに気がつくのにさらに5秒ほど使っていたあたしは、健伍の顔をはっと見て顔をそむけた。





「ぷ、プリンか!!楽しみだなぁ…シェフの作るプリンはとっても美味しいんだもんな!!」




なんて、プリンの話をして誤魔化す。
健伍のことだから、そんなのは通用しないことなんて十分知ってる。
昔からの付き合いだもん。

でも、違った。




「そ、そうだな。俺もあとで一口もらうから。」





そう言ってまた前を向いてしまった。

…てか、今の健伍?
いつもと違って、おとなしい…






不安に思いながらも家に着くまでおとなしくしておこう…














このころからだったのだ。
あたしの後悔と新しい未来への発展は。





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