まりぉchanの秘密。
あたしは…中森が好き…だった。
学校で滅多に話せないけど、話してる中森をみるのが好きだった。
だけど、今は……執事になった中森をみるとこころが痛い。
藤田をみているような気持ちになってしまう。
ため息をついてふと鈴菜の行ったお店の方を見てみる。
「………よぉ。」
聞き慣れた、無愛想な挨拶。
「……よっ。中森。」
目の前には中森が立っていた。
少し驚いて、返事が遅くなった。
中森はあたしの横にドカッと座る。
「一人?」
どこか、遠くをみながら目をあわさずに聞く。
「ううん。鈴菜と一緒。」
「………そっか。」
そこで、会話が途切れてしまう。
困ったなぁ…
すると、急に立って歩いて行った。
行った先には……鈴菜が居る。
暫く鈴菜と喋って帰って来た。
中森が座っているあたしを見下ろしながら一言。
「い、今から……デートだ!!」
あたしの手を引いて歩きだした。