まりぉchanの秘密。






「俺のキスで目覚める?」







そう言って笑顔を浮かべる。
その笑顔は卓也が見せたものと似ていて…
やっぱり、兄弟なんだなって改めて思う。







「いえ…」





「お前なんかに、真莉乃にキスさせるかよ。」






結構です。って言おうと思ったら後ろから声がした。
後ろには……卓也の姿。








「ったくー。お前はいっつもいいとこばっかり取ってく。」






健伍が拗ねたようにほっぺを膨らませる。
なんか、可愛いかも…。







「いいとこじゃなくて、当たり前のとこ。」





二人して腕組んで仁王立ちしながら喧嘩始めちゃった…。
じゃぁ、気づかれないように朝ごはんを食べに行こう!!



そろそろ…と足音を立てないようにそそくさと歩き出す。






「真莉乃は俺の彼女だろ!!俺が隣にいないなんておかしいだろうが!!!」






「だから俺が、卓也の代わりに隣にいるっつでんだろ?!」






なんて、恥ずかしい会話してるの…。
こっちが恥ずかしくなる。
頭を抱えていたら、腿井さんがこっちに歩み寄ってきた。








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