ぽ ん ス ケ
しっかし本当にことばを喋る動物が現われるなんてすげー!
そもそもなんで喋れるようになったのか?
圭織と同じような研究をしてる奴がいて成功したとか?
いや…それなら大ニュースになってるはずだし。
まっいっか!
動物を愛し続けた俺への神様からの贈り物っつーことかなー♪
俺は坂を一気に降っていった。
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…ん?
ここ、どこだぽん?
天井が灰色…こんくりーと、というやつだぽん?
全体的に薄暗いぽん…
というか、わたしは、あの阿呆オスに変な機械で連れ回されて
意識を失って…
それから…
「目覚めたのね。No.000。
いや、ニャースケ…猫じゃなくてたぬきだから
ぽんスケでいっか…。
メスだけど。」
…は?
「あなた誰ぽん?」
って言っても通じないか。さすがにこの人はあの阿呆オスみたいに幻聴だとか言わないぽん。
賢そうで
綺麗なお姉さんだぽん。
「やっぱり…喋った。」
さっそく裏切られたぽんーーーーー!!!!!!!!!!
「おい!人間は大丈夫ぽんか?たぬきと話せるなどとメルヘンティックな妄想を描いてしまっているのか?
そんな現実から逃げちゃだめぽん!」
・・・はぁ。人間にはもっといっぱいして欲しいことたくさんあるぽん。
汚い廃棄ガス出すなとかゴミぽい捨てるなとか…。
「いっそ言葉が通じて言ってやりたいぽん」
「喋れてるわよ、アンタ」
「もう、お前ら精神科に行くべきだぽん」
「ぽんスケちゃん、あなた、なんで人間のことば、わかるの?」
・・・え?
それは、生まれたときから…わかってるんだぽん…。
「あなた、たぬきのくせに人間が喋ってることば、わかるのね。
わたしがあなたが喋ってることばがわかるって言っても、幻聴扱いするくせに」
「あっ…」
そっ…そういわれたら…
「ぽんスケちゃん。
あなたは人間のことばもわかるし
人間のことばを話すことも出来る、たぬきなのよ。」
えぇ?そっそんなの…
「だって私が
そうしたんだもん。」