あま甘彼氏
・・・・
・・・
・・
・
『♪~♪~♪』
「ももちゃん、ゴキゲンだね」
『うんっ!』
さっきのパーカーをお買い上げした楠木くんは、
ブレザーの下にそれを着ている。
似合うんだなぁ~これが。
「そろそろ帰ろっか」
『うん・・・あ!!』
「えっ、なに?」
『小笠原くん!』
あたし達から20メートルくらい離れてるところに、
確かに小笠原くんがいた。
でも・・・
隣には・・・
女の人?
お母さん・・・かな?
「っ!!・・・あいつ!」
『あっ、楠木くん!』
いきなり小笠原くんのほうへ走り出した楠木くん。
あたし・・・おいてかれるんですけど!!
『はぁ、はぁ、楠木く・・・』
「・・・にやってんだよ!!」
「龍太郎・・・!」
なに・・・
このかんじ・・・・
すごい空気・・・
「何してんだって聞いてんだけど」
うわ・・・
こんなに怒ってる楠木くん始めてみたかも・・・
「邪魔すんな。
・・・美香さん、行こう」