S×S story
男臭すぎる
「俺のパンツはー?なあ、たかー。知らなーい?」
タオルを巻いているのはまだ良いが、髪の毛から滴るわずかな雫が床を滑る。
パンツの行方を問われているたかは、ソファに座って、その視線は新聞の小さな文字のまま。
「うん、知らないけど、」
「遥、朝風呂ながいー」
「ごめんごめん、出たからっ」
2枚のパンツを握ったきょーちゃんが、自分の部屋から出てきて、遥に苺の絵が散りばめられた黒のトランクスを投げる。
「…なんでこれ?」
「別に、彼女いないんだし、見る人なんていないよ」
「……」
寒いわ~、と、頭を掻きながら上から、一枚、また一枚と服を脱いでいく。
…脱衣所入ってからにしろよ。
「うわ!日経平均上がってんじゃん!遥見て!」
「まじかよ~」
……見てもわかんねぇだろうが、バカ共。