『アリガトウ』と言いたくて。
順調な私は,次の目標である
アイライナーに手を伸ばす。
そのとき。
パシっ…
私の右手は,横から何者かに掴まれた。
ゆっくりと首を回すと,
そこにいたのは
一人のオトコノコだった。
私と同い年くらいの,男の子。
特徴と言ったら,
メガネをかけているコトくらい。
その男は,真っ直ぐに私を見ていた。
「…何」
先に口を開いたのは私。
「それ,出して」
「は??」
「今盗ったヤツ,全部出せ」
「意味わかんないよ。何のこと?」
「万引き,しただろ」
なに,この男。
見てたの…!?
「なにか勘違いしてない?」
「いいから出せ」
一向に引かない。
ほんと何なの?
「いい加減にして。名誉毀損で訴えるよ?」
私は,その男の腕を振り払って店を出た。
あーあ…
マスカラとアイライナー盗り損ねた。
最悪…
これが私たちの出会いだった。
アイライナーに手を伸ばす。
そのとき。
パシっ…
私の右手は,横から何者かに掴まれた。
ゆっくりと首を回すと,
そこにいたのは
一人のオトコノコだった。
私と同い年くらいの,男の子。
特徴と言ったら,
メガネをかけているコトくらい。
その男は,真っ直ぐに私を見ていた。
「…何」
先に口を開いたのは私。
「それ,出して」
「は??」
「今盗ったヤツ,全部出せ」
「意味わかんないよ。何のこと?」
「万引き,しただろ」
なに,この男。
見てたの…!?
「なにか勘違いしてない?」
「いいから出せ」
一向に引かない。
ほんと何なの?
「いい加減にして。名誉毀損で訴えるよ?」
私は,その男の腕を振り払って店を出た。
あーあ…
マスカラとアイライナー盗り損ねた。
最悪…
これが私たちの出会いだった。