この世の果て
リーダーのケンは、無慈悲な男だった。

逆らう相手には容赦ない振る舞いをし、女、子供にも容赦は無かった。

決して止めを刺す、命を奪うということはなかったが、(彼は臆病な男でもあった。)老人を足蹴にし、年端もいかない少女を慰みものにしたり、自分の欲望のままに生きる奴だった。

彼は、僕の理知的な所に惹かれている、と常々語っており、

僕をグループ内で二番目の地位に置いておいてくれた。

おかげで僕は飢えなくてすんだし、割りと上手くやっていたんじゃないかな、と思う。



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