この世の果て
子うさぎはすくすくと大きくなっているようだった。


ルナは毎日、家のまわりに生えた草を抜き、子うさぎに与えた。二人はとても仲がよさそうに見えた。


僕は、彼(彼女)の為に赤い首輪を作った。


ルナはとても喜んで、僕を強く抱き締めた。



もう殆ど何も感じなくなった僕の心だけど、ルナのことは別だった。


例え、彼女が僕を、本当の意味で愛してはくれなかったとしても───


僕は、彼女の笑顔さえ見れたら、それで良かったんだ。



< 27 / 72 >

この作品をシェア

pagetop