この世の果て
ほんとうに、ルナはこの砂漠を歩いていったのだろうか?

途中でお腹がすいて引き返したり、誰かにさらわれたりしているかもしれない・・・


いつもの僕なら、きっとその可能性も考えるだろう。


しかし、

何となく、僕には分かっていた。


彼女は、ここを通ったんだ。
ここを通って、たった一人で悲しみの森へ、入っていった・・・



僕は、泥の様に重い足を拳で叩き、もっと急ぐことにした。


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