この世の果て

僕は急いで、ルナの姿を探した。


「ルナ!!!」



彼女は、その樹のほとんどてっぺんにある細い枝に、腰を降ろしていた。


青い闇。

赤い月。


白いルナの肌と、ワンピース。


そして、ルナの右手に握られた、月よりも、まだ赤い実。

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