この世の果て
そんな風にして何年かが過ぎて───
ある日、ぱったりと空から爆弾が落ちてこなくなった。
もう、その頃には濁った大気のせいで、空は青色ではなく、ねずみ色に変わっていた。
僕はその空を眺めながら、戦争が終わったことを、悟った。
そうして僕は、くる日もくる日も、父を待ち続けた。
帰ってきたら、彼に何て言おう?
心優しい父は、今度のことに相当参っているだろう、傷ついているだろう・・・
そんな心を癒す、とっておきのスープを作ってあげよう。
父のとびきりの笑顔を想像しながら、僕はひたすら半分ほど焼けた、小さな家で彼の帰りを待ち続けた。
そして、ある日。
左腕のない兵隊さんが、この家を訪ねて、やってきた。
ある日、ぱったりと空から爆弾が落ちてこなくなった。
もう、その頃には濁った大気のせいで、空は青色ではなく、ねずみ色に変わっていた。
僕はその空を眺めながら、戦争が終わったことを、悟った。
そうして僕は、くる日もくる日も、父を待ち続けた。
帰ってきたら、彼に何て言おう?
心優しい父は、今度のことに相当参っているだろう、傷ついているだろう・・・
そんな心を癒す、とっておきのスープを作ってあげよう。
父のとびきりの笑顔を想像しながら、僕はひたすら半分ほど焼けた、小さな家で彼の帰りを待ち続けた。
そして、ある日。
左腕のない兵隊さんが、この家を訪ねて、やってきた。