*俺だけのマドンナ*

「レイトぉ〜!」


うわ。
出た。

この女、めんどくせーんだよな。たしか綾子だったかな。



やたらベタベタしてくるし、
香水くせぇし、
髪はグルングルンで俺に当たって
うぜぇし、
化粧も濃いし、
いつも胸の谷間強調してくるし。

まぁそれだけはいいとしよう。

俺も男だ。








「ねぇレイト?今日は最後までいてもいい?」


「閉店まで?」


「うん。それでね?レイトも今日はもうずっと私についててほしいの。」


「いや、それは難しいな。ご指名いただければ行かなきゃなんねーからな。」


「‥‥そうだよね。じゃぁお願い。アフターお願いしてもいい?」


「アフターか。あぁ今日は大丈夫だよ。」


「ありがとぉ!嬉しい!」


綾子はそう言って俺に抱きついた。


おいおいおいおい、
思いっきり乳あたってますけど。



こいつ、わざとだな。


完璧、誘ってんな。








「レイトさん、指名入りました。」

「あぁ、今行く。」


< 32 / 92 >

この作品をシェア

pagetop