*俺だけのマドンナ*

そろそろ閉店の時間だ。

客もまばらになってきた。



綾子のいるほうを見ると、
綾子がいない。





「あれ?帰ったのか?」




席まで行くと、
ソファに横になって眠っていた。






「あ、レイトさん。綾子さん、俺がついてますって言ったんすけどね、レイトさんが来るまで一人で大丈夫だからって‥‥」


「そうか。‥‥‥おい、綾子。綾子。起きろ。」




軽く綾子を揺さ振ると、
眠そうに目をあけた。



「レイトぉ?寝ちゃってたぁ。もうお店終わったの?」


「あぁ、今日は終わった。出るぞ。」


「はぁ〜い。」






俺は綾子を連れて店を出た。



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