*俺だけのマドンナ*

アリサはまだ店の前で
親父と並んで立ち止まっていた。


タクシーでも待ってんのか?




っつーかタクシーなんか乗って
どこ行くんだよ。








優衣は何も知らずに
俺の腕を組んで歩く。



どこ行くの?とか聞いて、
足はしっかりホテルの方向に
向いてんじゃんかよ。









俺はなんとなくアリサにバレたくなくて
さりげなく下を向き、
顔を隠してアリサの店の前を通った。









そしてホテルに着いた。



またこのホテル。
綾子と行ったとこだっけ。

ってか、アフターしてくる女は
決まってここのホテルに来る。


まぁ店から近くて、
そこそこいい部屋だからな。








俺の頭からはアリサが離れない。




< 47 / 92 >

この作品をシェア

pagetop