*俺だけのマドンナ*

来た‥‥‥



「レイト、優衣ね、さっきは大声出しちゃってごめんなさい。」




「あぁ、べつに。」



「あの人とはただの客の関係?」



「綾子?客だよ。」



「そっか。よかった。」



「よかったってさ、優衣も俺の客だぞ?俺は付き合うとかなんも言ってねーよ?」



「え?だって‥‥‥」



「優衣が一方的に決めたんだろ。俺なんにも返事してねーもん。」



「じゃぁ、優衣と付き合って?」



「‥‥無理。客と付き合うなんてできねぇ。」


「なんで?優衣はレイトが好きなのに!」


「俺は好きとかねぇから。」


「じゃぁなんでホテル行ったの?優衣が好きだからじゃないの?」


「優衣が行くっつったから行っただけだろ。」


「‥‥‥ひどいよ、レイト。」



優衣は泣き出した。



これだから女はめんどくさい。




一回ヤるとこうなる。


こういうときは突き放すのが
一番だろうな。



「お前、もう店には来るな。」






「最低!!」




最低?
わかってるよ。

俺は最低だよ。

女からしたら俺みたいなヤツは
クソ最低だ。



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