*俺だけのマドンナ*

「ご指名ありがとうございます。」


「アリサちゃんっていうの?可愛いね。」


「いえ、ありがとうございます。」


なんか、ちょっとだけかっこいい。
仕事できる人って感じで、
スーツがよく似合っている。



「初めて来たんだけど、このあと飲みに行かない?」


「飲みにですか?‥‥‥はい、いいですよ。」


ついついオッケーしてしまった。

タイプだったわけじゃないけど、
なんとなく安全そうな人だから。


「うん、じゃぁ仕事でよく行く居酒屋でいいかな。」


「はい。」


まだ会ったばかりで簡単に
誘いに乗るなんて甘いかな。



ヤバかったら逃げればいいもん。








しばらく話していて、
その人は25才で、
コンピューター関係の仕事をしている
と言っていた。




それからあたしは二人で
店の前でまたタクシーを待った。


昨日のオヤジとは大違い。
気持ちが晴れていた。




< 82 / 92 >

この作品をシェア

pagetop