*俺だけのマドンナ*
わかんねぇ
「アリサ!!」
とっさに俺はそう叫んでいた。
アリサはびっくりした顔で
声がしたほうをキョロキョロ見回している。
「ア、アリサ‥‥」
「レイトさん‥‥?」
アリサはきょとんとしている。
「知り合い?」
一緒にいた男がアリサに聞く。
「え、あ、えっと‥‥」
「はい。」
アリサが戸惑っていたから
俺がかわりに返事をしてやった。
「そう。あ、タクシー来たから行こうか。」
男は俺を無視して
タクシーに乗り込むため、
アリサの腕を引っ張った。
「ちょっと待て。」
何やってんだ俺は‥‥
アリサの腕を引っ張り返した。