*俺だけのマドンナ*
「なんだよ。今から飲みに行くんだから離してくれないか?」
「いや、無理だろ。あんた下心丸見えなんだよ。鼻の下伸びきってんじゃねーかよ。」
「なんだお前は!俺はアリサちゃんの客だぞ!金使ってんだ!」
「客がキャバ嬢とヤッちゃっていいのかよ。店にバレたらアリサは首だぜ?あんたのせいで。」
「うるせぇ!何しようと俺の勝手だろ!」
「ヤル気まんまんかよ。アリサ、こんなヤツ一人くらい無くなっても痛くねぇよな。」
アリサはナンバーワンだ。
こんな客一人失ったくらいで
落ちるわけねぇ。
俺だって同じ立場だから分かる。
「アリサちゃん、行こうか。こんなヤツはほっとこう。」
男はアリサをタクシーに押し込もうとした。