平凡な憂の非日常
僕は、完璧無視できないし、どうしていいか分からなくなったので

「アパートすぐそこなんで、落ち着くまで部屋に来ますか?」


女は黙ってコクリと小さくうなずいたので、僕のアパートに行くことにした。


(上京して1年、初めて部屋に入れる女性がこんな迷惑女に、なるなんて…)


後ろを見ると、女は号泣した後のせいか、目を腫らしていた。


(これが、もっと美人だったら劇的な出会いとも思えるのになぁ)


そんな事を考えながら僕たちは、部屋の扉を開けた。
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